2009.8.11

風の会

お疲れ様です。
話が前後するのですが、今回は[風の会]というイベントに参加したお話です。
8耐WEEKの土曜日の前夜祭の前に行われるこのイベント。
チームから今年は参加して来いと言われ、どういうイベントなんですか?と尋ねると、身体障害者の方をストリートバイクの後ろに乗せて鈴鹿サーキットを走るとか。
迷わず僕は二つ返事で喜んでと参加表明。
普段車椅子で生活している方々にはそれぞれ理由があって大変な生活を送ってらっしゃる。
僕も26歳の時、当時GP125でロードレースを始めた年でした。鈴鹿西コースで行われた鈴鹿サンデーロードレースの予選のデグナーカーブで転倒。原因はブレーキ系統の脱落による激突でした。
クラッシュパッドを飛び越えフェンスまでマシンと共に激突した僕は背骨を2箇所圧迫骨折しました。
その時、主治医に下半身不随の可能性を強く言われました。
奇跡的に僕の容態は回復し、おかげ様で普通の生活を送らせて頂いている事に日々感謝しております。
その事があってか[風の会]というイベントの素晴らしさに感動し、是非とも参加したいです!と主張。
そして西コースパドックに着くと沢山の車椅子の方々がいらっしゃいました。
会場には学生さん達による、それぞれの地元の踊りや、ダンスが賑やかに盛大に行われていたり、スクーターでエクストリームを披露するパフォーマンスがあったりで、僕も楽しませて頂きました。
8耐の前日にこのようなイベントが毎年行われている事に感動しました。
その頃サーキットではトップテントライアルの真っ只中でしたが、ここに来れて良かったと思いました。
そして最後のイベントが僕が参加させて頂いた[風の会]のメインでもあるサーキットランです。
僕の後ろに乗って頂ける方は、過去のバイクでの事故により両足が不自由になってしまった方でした。
僕と同じく初参加だそうで、参加された理由は『バイクに乗れてた頃に感じたあの風にもう一度あたりたかった』だそうです。
僕はその一言に熱いものがこみ上げてきて、『お任せください!一緒に鈴鹿の風を感じましょう!よろしくお願いいたします!』と絶対感動してもらうんやと強く思いました。

ライダーの僕とタンデムはベルトでがんじがらめに縛り上げられます。
仮に僕が転倒すれば…考えると冷や汗もので、真剣も真剣。タンデムからすると僕に全てを預けるという勇気も必要ですし、何があっても転倒だけはしてはいけないという責任感が自然と湧いてきます。
後ろに乗られた方の奥様もいらっしゃったので、『お任せください』とご挨拶しいざコースイン。

わずか数周のタンデムランでしたが、言葉はなくても喜びや鼓動が密着した背中から伝わってきました。
感動した!ありがとうございました!と言われ、また熱いものがこみ上げ上げてきました。
このイベントに参加させて頂けたことは素晴らしい経験となりました。
来年も是非参加させて頂けるのであれば参加させて頂きたいと強く思っております。
『あの~。明日の決勝頑張って下さい。ゼッケン555を全力で応援しますから!』
と最後に嬉しいお言葉まで頂きました。
バイクの素晴らしさ、魅力は計り知れないもので、人それぞれがバイクに対する思いや感じること、楽しみ方があるんだなって思いました。
これを読まれて何か感じられた方は是非来年の風の会に遊びに来てください(^^♪
お待ちしております。
このレポートはすぐにでも日記にしたかったのですが、写真を撮って頂いた方から届いたのが昨日だったもので…。前後して申し訳ないですが最後まで読んで頂き、ありがとうございました。